Career

Pre MBAインターンについて

Class of 2022のYIです。

今年はCOVID-19の影響で各学校サマースクールがキャンセルとなったり、完全オンラインに移行したりと、MBA受験合格後の時間の使い方も例年とは異なる形になっています。また、Boothについては例年であれば、ランダムウォークと呼ばれる入学前に懇親を深めるための海外旅行が開催されますが、こちらもキャンセルとなってしまいました。

一方で、2020年は授業開始が9月21日(ただしオリエンテーションが8月31日から開始)となっており、合格してから渡航まで少し時間が空いていたことから、Pre MBAインターンをすることにしました。

留学同期を見てもPre MBAインターンをしていた人は非常に少ないですが、ぜひ挑戦して頂きたいと思います。私費留学の方が対象になるかと思いますが、以下具体的な動き方とそこで得られた経験、学びについて記載させて頂きます。

<インターン先の確保>

インターン先の候補としては①日系PEファンド、②コンサル、③スタートアップを考えていました。所謂外資系の大手のファームは組織が大きいこともあり、融通が利きづらいと思ったため候補として考えず、人数が少なくインターンの受け入れを検討してもらえそうなファームに絞って1社ずつお願いすることにしました。

具体的なアプローチ方法としては、MBA受験を通じて知り合ったアラムナイの方へのアプローチ、前職の上司の紹介という形で合計3社ほど当たり、有難いことに日系のコンサルで受け入れて頂けることになりました。

<インターン先での経験(業務内容、期間)>

当初は4週間を予定していましたが、渡航の時期を少し後ろ倒ししたこともあり、合計7週間のインターンをさせて頂くことができました。具体的な業務内容としては、①大手IT企業の中長期の経営計画策定のサポート、②スタートアップの資金調達のサポート、③日系企業の海外M&A案件のValuation、④日系企業の海外M&A案件のPre DDとなります。特に②についてはスタートアップと大手VCとの電話会議に参加させて頂くことができ、会議の臨場感を味わうことができました。

<インターンでの学び>

前職(総合商社)とは全く異なる環境で、インターン初期は議論になかなか参加できず苦労しましたが、インターンを通じ、クライアントから戦略コンサルが求められるアウトプット、クライアントが抱える課題へのアプローチ方法を学ぶことができました。またValuation、Pre DDについては参考書で理解はしていたものの、実務経験を得られたことが大きな収穫となりました。

<メリット/デメリット>

・メリット:MBA中のインターンの機会を有効活用できる

MBA中のインターン方法としては①サマーインターン(日本or現地)、②学期中のインターン(現地)の2つが挙げられます。サマーインターンは多くの人が1社、または2社でインターンをすることになりますが、Pre MBAインターンを活用することでさらにもう1社の仕事を経験することが可能となります。卒業後のキャリアを考える上で、一つでも多くの業界を経験できることは非常に大きなメリットです。

・デメリット:留学準備が疎かになる可能性がある

私の場合は英語力に不安があるにもかかわらず、インターン期間中は余裕がなく、英語学習の時間の確保ができませんでした。オンラインのサマースクールに参加し、英語力の底上げを図っている同級生もいた一方で、私は渡米してから英語には苦労しています。また学校から課される事前課題もありますので、それらへの対応が疎かにならないようにタイムマネージメントに留意して頂ければ、ほかにデメリットはないかと思います。

より詳細の話が聞きたい場合には、こちらのサイトを通じてか、直接ご連絡いただければ幸いです。

Chicago Booth "STEM" MBA

この度、Chicago BoothのMBA degreeがSTEM認定されることとなりました。今までは、特定のConcentrationsを満たした場合のみSTEM Extensionが認められていたのですが、degree全体に拡大されたことになります。

これは、日本人を含め、卒業後アメリカでの就職を目指すInternational Studentsにとって非常に嬉しいニュースです。

参考までに、過去のBlog記事を抜粋いたします。

MBAを受験される方の中には、卒業後にアメリカでの就職をお考えの方もいらっしゃるかと思います。 アメリカで就職する場合には、卒業後にOPT(Optional Practical Training: プログラムと関連する職種で就業を行なう制度)を利用して就労を開始するのが一般的です。 このOPTは通常12か月間の期間が設定されています。これに加えて、STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)関連の学位を取得した学生については、24か月間のOPT期間の延長(合計36か月間)が認められます(STEM Extension)。

MBAは通常STEM Extensionの対象となりませんが、近年、MBAプログラムにおけるSTEM関連の授業の増加を受け、学校によって一定の条件を満たした場合にMBAでもSTEM Extensionが認められる動きがあります。

MBAでのOPTビザSTEM Extensionについて(September 10, 2019)”より

アナウンスの詳細については、こちらのAdmissions Blogをご覧ください。

(* 米国のビザ制度の詳細や個別の事例については、専門家にお問い合わせください)

【ロングインタビュー】Private Equity and Venture Capital Lab

Boothの数ある授業の中で最も人気のある授業の1つがPrivate Equity and Venture Capital Lab(通称PE/VC Lab)です。この授業は、 PE/VCの両セクションに分かれて、実務家教員(PE: Chris McGowan, VC: Jason Heltzer/Ira Weiss)から実務を学ぶとともに、学期中にPEまたはVCで10週間以上インターンする設計になっています

あまり知られていませんが、シカゴはアメリカにおいて、カリフォルニア、 NY、ボストンに次いで大きなPE/VC市場で、シカゴだけでもPE500社/VC200社以上が存在しています

今回はそんなPE/VC Labの魅力やインターン事情について、2019年春学期にPE/VC Labを履修している3人に話を伺いました

Aさん:PEセクション。Class of 2020

Bさん:PEセクション。Class of 2020

Cさん:VCセクション。Class of 2020


―まず、PE/VC Labの履修方法について教えてもらえますか

A: 履修を希望する学生はレジュメを事務局に送り、レジュメをもとに本プログラムに参加しているPE/VCファームとのマッチングが行われます。面接等を経て、ファームからインターンのオファーを得た学生のみが授業を履修できます。プログラムに参加しているファームは80社ほど。1つのファームで複数人のインターンを受け入れるパターンもあり、全体として履修者は130人くらいです。今年は350人強が応募したそうです

C:授業は春学期(4-6月)ですが、アプリケーションは10-11月。すぐにファームが決まって1月からインターンする人もいれば、開始が4月以降になる人もいます

A:期間中に10週間以上、週15-20時間程度インターンを実施します。ファームはシカゴに限らず、NYやサンフランシスコでインターンしている人もいます。インターンに加えて授業が週3時間(1コマ)。授業はPEセクションとVCセクションで基本的に別々ですが、10週間の授業期間のうち2回ほど、同じゲストスピーカーの話を聞くため共通の授業となります

―皆さんはなぜこの授業を受けようと思ったんですか

B:投資銀行でPEのお客様と仕事をした経験があり、PE業務の奥深さを感じるとともに、内製化が可能でFAを雇うインセンティブが低いPEファンドに対して投資銀行が付加価値を出すためにはよりファンドのビジネスを理解しなければならないと感じていました。実際にPEファンドで働くという経験は、同じM&Aを扱うにしても違うサイドから見ることができるので、非常に役立つと感じています

A:私は前職で、地方の中小企業に投資をしたことがあり、日本のプライベートセクターには情報の非対称があると感じていました。他方で、アメリカにおけるPEファームはそのプレゼンスが大きく、情報の非対称性を解消する役割が進んでいると感じたため、実際に中から経験したいと思いました

C:私はVCセクションですが、VCが何を見て事業を評価しているのかという点に興味がありました。前職で投資関連の仕事をしていましたが、アーリースタートアップをどのように見定めるのかよく分からなかったため、VCで働いてシードのスタートアップを見てみたいと思いました

―皆さん、インターンはどこで行っていますか

C:Polsky CenterInnovation FundというVCでインターンしています。プリシードのみを対象としており、まだアイデア段階のビジネスや、技術のみの企業を支援しています。基本的にfollow-onは行っていません。ファンド全体で年に最大で10プロジェクトの支援をすることとなっており、5つのチームが、10週間で投資判断を行うサイクルを2回こなします。Innovation Fundには一般のアプリケーションより前の10月頃に応募しました。面接等のプロセスはPE/VC一般とあまり変わりません。チームの編成が特徴的で、MBA、ロースクール、公共政策、PhD、Undergradの学生の5人で構成されます。MBA生からは5チーム分の計5人が選ばれます。応募者は100人程はいたと思うので、倍率は高いです。なお、Innovation Fundのメンバーに選ばれた場合には、PE/VC Labの授業を履修するかどうか選択することができます。チーム内やチーム間でのFeedbackのほか、製薬の知財権の取得の仕方、 FDA approvalの取得方法、プレゼンテーションの仕方などを教えてもらいます。他のインターンシップに比べて研修制度はしっかりしていると思います

B:私はNYのLMM Capital Partnersというファンドでインターンしています。ステージはバイアウトとグロース、インダストリーはManufacturingとBusiness serviceをテーマに幅広く対象としています。サイズとしてはLower-middle marketで、$20M-50MのEquity 投資がターゲット。私は、PE/VC Labの通常のアプリケーションでは先方から面接が設定された会社はありませんでした。そのため、アラムナイ経由や、LinkedInやPitchbook等を通じて様々なファームにコンタクトをして、最終的に、今インターンしているファンドが、PE/VC Labを知らなかったもののインターンを受け入れた経験があるということで交渉した上でオファーをもらいました。最終的に決まったのは3月くらいです。ちなみに、インターン先は授業が始まる4月の初週までには決まっている必要があります

A:私はSterling PartnersというPEファンドでインターンをしています。シカゴで30数年やっている老舗のファンドです。サイズは基本的にはmiddle capで、”first institutional capital”(他のファンドの後ではなく、最初の投資家)であることにこだわっています。業界にあまり縛りはなく、founderの自己資金を使ったグロース、インキュベーションに近い領域も対象にしています。私の場合はSterling Partners Investment Thesis Challenge (SPITC)というプログラムに応募しました。SPITCはチームとして投資アイデアを応募し、そのチーム単位でインターンを受け入れてもらう仕組みになっていて、1チーム4-5人、計5チームが受け入れられます。アプライしたのは13チーム。個人としてファームの業務を行うことはできませんが、関心ある領域に特化してインターンをすることができます。またSPITCに通った場合には、PE/VC Labを履修するか選ぶことができます。1月初がアプリケーションの締め切りで、11月くらいから準備を始めました。私のチームは私以外に中国人1人とアルゼンチン人2人がいます。後から知ったのですが、全員インターナショナル生のチームがSPITCに受かったのは史上初だったそうです

C:VCセクションでは、自分でインターン先を見つけた、または授業に関係なく元々インターンをしていた、という人たちが1/3くらいいます(アメリカ国籍に限る)

A:インターナショナル生の場合、1年目は自由にインターンができず、大学のプログラムとしてインターンする必要があるので、アメリカ人と比べると不利だと思います


―インターンではどのようなことをしていますか

B:主に2つあり、1つはディールのソーシングを捌く仕事をしています。様々な会社のInformation Memorandumが回ってくるので、それを1つ1つチェックして、最終的にその案件を追いかけるか、追いかけないか判断して10枚程度のレポートにまとめています。もう1つの仕事としては、追いかけている案件のExecutionを手伝うということで、例えば1週目にNon-Name Baseの情報を基にマーケットリサーチ、2週目に実際の対象企業の調査、3週目はFinancial Modeling、4週目は投資委員会向けの資料のまとめといった調子で実際のディールのタイムラインでヘルプを行っていました。上司との間では、電話とメールベースで成果物についてフィードバックをもらっています。週のコミットメントとしては、リモートゆえに仕事量の擦り合わせが難しく、結局5日間働くこともあります

A:私の場合は1-5月末がSPITCの期間ですが、ファーム側の意向を聞きながら投資対象を絞り、関連するトレードショーで興味を持ってくれる会社を数社見つけた上で、そのうち1つの会社を選び、デューディリジェンスを行いました。現在は1回目の投資委員会に通って、タームシートを作っている段階です。Sterling Partnersにも担当者はいますが、基本的に自分たちで回しています。定期的にその担当者との間や、チーム内で打合せを行っていますが、1日中拘束されるということはないです

―非常に高いコミットメントが求められる印象ですが、他の授業との両立はできていますか

A:PE/VC Labを履修する場合には、授業を3コマまでにすることが推奨(highly advised)されています。私の場合はComputer Scienceも専攻しており、計4コマ履修しています。SPITCは拘束時間が比較的少なく(10時間程度)、両立可能でした

C:私も4コマ履修しています。Innovation Fundの場合、インターンする時間は決まっていませんが、実際にはいつでもFounderから電話がかかってくるので、24時間対応しないといけないのが辛いところです。トータルでは週15-20時間くらい使っていると思います

B:授業は3コマとっています。他に履修している授業は Strategy Lab(チーム単位で実際にコンサルティングを行う授業)で、こちらもそれなりに負担はありますが、なんとか両立させています

―インターンの良かった点、また、不満に感じた点はありますか

C:Innovation Fundの場合、チームプロジェクトではありますが、 MBA生が4割ぐらいの仕事を行い、他のメンバーにビジネスについて教えながら進めていく形になります。ビジネスサイドの相談が基本的に私に集約されるのが辛いですね。夢を語られてもあまり響かない人にはオススメしないです。投資先と同じ熱さを感じられないと難しいと思います

A:自分たちがPEファームとして投資先にコンタクトして、デューディリジェンスを行い、アメリカのローカルな会社への投資を実際に検討している機会はとても貴重だと思っています

B:良かった点は、まずはアメリカで働くという経験です。英語でのコミュニケーションにより細かい点を確認せず進めた結果、後々手戻りが生じたこともあり、そういった経験も貴重だと感じました。他方で、金融業界での専門用語や常識等が、自分が日本で触れていたものと同じなので、全く違和感なく働けるなという感覚も得られました

A:同感です。アメリカの方が使えるFinancial instrumentsが多く、PE投資に対する心理的なハードルがずっと低いといった違いはありますが、裏で行っている業務内容は極めて日本と地続きと感じます。そこは自信になりました

―授業についても教えてください

C:VCセクションでは、Cap Tableを作るときにどのようにfounderの利益を確保しつつ自分の利益を最大化するか、シリーズAで上手くいかなければシリーズB,Cでどのように負けないようにするかといった実務的な内容が学べます

B:PEセクションでは、教授のChrisがとても親切で、話が非常に具体的です。授業には毎回テーマがあり、ファンドのストラクチャー、M&AにおけるSPAのターム、DDポイント、Value upプランなど、一通り学べるという点が良いです。前回はNegotiationの授業でしたが、これも良かったです。6人でチームを組み、ファンドに投資されている会社がRecapするというテーマでした

A:他にも、PE Labを履修すると、Chrisから様々な記事や役立つ情報がメールで送られてきます

B:Chrisはこれまで履修した全ての学生のレジュメを持っていて、現在履修している他の学生とはレジュメを共有したり、ホストのPEファームとパーティがあるなど学生と繋がろうとする姿勢は深く、彼は「この授業も含め、全てがネットワークだ」と言っていました

A:ゲストスピーカーも非常に良いです。例えば、この前はChrisのファンドのポートフォリオカンパニーのCEOが、Chrisと過去に揉めた時の話をしてくれました。当時の資料を見たり、その理由をChrisに聞いたりすることができ、面白かったです

―PE/VC業界に興味があるという受験生は多いです。BoothからPE/VCへの就職についてどのように見ていますか

B:シカゴエリアではPolsky Centerのプレゼンスが高く、Polskyの提供するプログラムもとても充実していると感じます。シカゴエリアのPEには、Boothが圧倒的に人を送り出していると思います

C:日本でも、PE/VC業界では多くのBoothアラムナイが活躍していますね

―最後に受験生へのアドバイスをお願いします

B:PE/VC Labはとてもユニークで、私もBoothの受験を考えたときに初めに注目した冠授業です。教授やクラスメートとの交流も含めて、授業でありながらも実務の経験を積めるというところは有意義だと思います

A:Boothは、他の学校に比べてPE/VCに関するプログラムが充実していて、とても勉強になると思います

Interviewer: K (Class of 2020)

Marketing Trek 2018

Class of 2020のKです。昨年12月にMarketing Trekに参加しましたので、その内容をレポートします。

 そもそもTrekとは何か?他にどのようなTrekがあるのか?については、過去のポスト(Tech Trek 2017レポートHealthcare Trek)をご覧ください。

 Marketing TrekはMarketingというFunctionを軸とした企業訪問旅行です。今回の参加者は8人で、Seattleにて4社(MicrosoftAmazonBoeingStarbucks)、San Franciscoにて6社(SalesforcePremier NutritionLinkedInGoogleOld Navy(GAP)、Lyft)を訪問しました。各企業ではBoothアラムナイを中心とした社員の方の話を伺ったり、工場見学をさせていただいたりなどしました。

 この種のTrekは就活目的で参加する人が多いのですが、このMarketing Trekは、就活とは無関係に純粋にMarketingに興味を持っている人(私含む)も参加しており、もちろん真剣でありながらflexibleな、とても雰囲気の良いTrekでした!

 以下、特に印象に残った企業についての感想です。

 

·       Microsoft

 BoothアラムナイのSatya NadellaがCEOになりもたらした変化についての話題が面白かったです。Hardwareも扱っているので、開発中の製品や3Dプリンター等も見せてもらいました。

 

·       Amazon

 決済分野等の新しい事業も含め、世界中の日常生活にますます浸透してきているという印象を受けました。2018年にオープンしたばかりのSpheres(ワークスペース)や、Amazon Goを訪問することができて良かったです。ペットを連れてきている社員の方が多いことも印象的でした。

·       Boeing

 B-to-B Marketingの奥深さを知ることができ、今回の旅のbest momentだったかなと思います。まずは最新型の機内のモデルを見せてもらい、seat designや照明の工夫など、最高のflightを提供するための企業努力を知りました。また、顧客であるAirlineに対して実際にどのようにセールスを行っているのかを実演してもらい、例えば競合他社がより低い価格で航空機を売っているわけですが、耐用年数を踏まえるとコスト面の優位性もアピールできるなど、売り込み方によって商品価値を高めていけるということを学びました。

 

·       Starbucks

 世界各国に様々なカフェ・ドリンク文化がある中で、市場に浸透して行くための工夫が興味深かったです。カフェ店舗がスタバの象徴である中で、販売チャネルの多様化も印象的でした。コーヒーや紅茶の試飲もさせてもらいました。

 

 ·       Google

 パネルの皆さんがGoogliness(日本語ではGoogle人らしさ、でしょうか)についてしきりに語っていたのが印象的でした。社員の皆さんのjob functionも非常に幅広く、結果として個別の事業について突っ込んだ話はできず。大企業だなと思いました。

 

·       Old Navy

 安心感の裏にある顧客獲得・維持のための工夫が面白かったです。変わらぬ魅力を提供するためには、組織内部は現状維持ではいけないと思い知らされました。

 

·       Lyft

 Ride Shareという新しい業態のため、それぞれの社員がentrepreneurshipを持つことで急成長を実現しているようでした。パネルの方がchallengeもopportunityも多くexcitingだ、と言っていたのが印象に残っています。訪問したのがクリスマス前の金曜だったためオフィスにはほとんど人がおらず、働き方の柔軟さも感じました。

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また、訪れた街についての感想も。

 ·       Seattle

 気温はそこまで低くないのですが、ずっと雨が降っていてジメジメしていました。Chicagoは非常に寒いし雪も降りますが、カラッとしているので、良し悪しあるなと感じました。

ただ、働く人に優しい街だなという気がしました。ワシントン州は個人に対して所得税がかからないところが魅力的だと思います。またSeattleは最低賃金が$15/hourで、これを確保するためレストランではチップ込みの値段を請求されることが一般的であるようです。

Seattleで働く日本人のエンジニアの方にも会い、とっても働きやすいよという話を聞きました。日本で消耗している方はぜひSeattleへ。

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·       San Francisco

 中心部は高層ビルが規則正しく立ち並び東京に似た雰囲気を感じました。気候も良いし、アジア料理へのアクセスも良さそうです。ただ大都会ゆえではありますが、街ゆく人の雰囲気から貧富の差を感じる場面が多々あり、歩いてて怖いなーというエリアも結構ありました。

 Trekと関係ないのですが、空き時間に隕石が落ちているところを目撃しました。

·       Mountain View (Google)

 だだっ広い土地に大きなGoogleの本社(ビル複数)がポツポツと建っていました。率直に言えば何もないところだなと思いましたが、駅周辺のレストランなどは充実しており、また更なる開発も予定されているそうです。San Francisco中心部に住む人は片道1時間ほどかけて通勤しているそう。この通勤の時間も自分にとって色々物事を考えるための大切な時間なんだ、と言っていたパネルの方がいました。

 

全体として、各企業のMarketing戦略、働き方、オフィスや街の雰囲気など、訪問したことで得られた情報がたくさんあり、貴重な機会となりました。多くの企業は、一般旅行者としては立ち入ることができず、MBA(Booth)の学生だからこそ訪問を受け入れてくれました。これもMBAのメリットの一つだと思います。Boothが西海岸の企業やMarketingに強いというイメージはあまりなかったのですが、実際に訪れてみると、どの企業にもたくさんのアラムナイがいて驚きました。受験生の方もぜひ、先入観にとらわれずBoothのリソースの豊富さを知っていただければと思います。

 同級生との交流を深められたこともとても良かったです。少人数だったので全員と深い話ができ、食事や観光も一緒に楽しみました。このうち4人とはAirbnbで一緒に滞在し、夜中までNetflixを見たりして盛り上がりました。

Trek Leaderは企業へのアポイントや交通手段の確保等、とても気を配ってくれました。私は同級生でありながら、いち参加者として恩恵を得てばかりで申し訳ないなという気持ちになりましたが、Trek Leaderは ”My pleasure. This is work of love” と言っていました(器が大きい!)。Boothはpay it forwardの精神を大切にしているcollaborativeな校風で、私もエッセイではちゃんとcontributeするよーと書きましたが、優秀な同級生たちの中で付加価値を提供するのは実際のところ簡単ではないなと感じます(貢献できていなくても優しくサポートしてくれる同級生ばかりです、本当に)。授業料払ってるからいいんだと言ってしまえばそれまでですが、どこか足りない、貢献できていないという気持ちを今後の自分の成長に繋げていけたらと思います。

 

以上、Marketing Trek 2018レポートでした!

 

Healthcare Trek

Genentechでの集合写真

Genentechでの集合写真

こんにちは、1年生のTHです。みなさんいかがお過ごしでしょうか。シカゴは冬まっさかりで、シカゴ川が凍っています。今年は例年以上の寒さとのことで、日によってはマイナス20℃くらいの日もあります。一方で、雪は少ないので、交通に支障が出たりしないのはいいところです。

さて昨年末にHealthcare trekに参加してきたので、内容をレポートします。
各プロフェショナルクラブが年に1回程度、リーディングカンパニーを回るTrekを開催しますが、BoothのHealthcare trekは秋学期終了後の12月半ばに行われています。同じタイミングで、Tech trekもあり、そちらはマイクロソフト、Amazon、Googleなどを訪問したとのこと。

Healthcare trekでは、13社を訪問してきました。Healthcare trekの目的はリーディングカンパニー、イノベーティブカンパニーを訪問し、先端の技術や事業について学ぶというラーニングの機会で、各社で対応してくれた役員の方たちも非常に丁寧にテクノロジーについて説明してくれました。

初日はシアトルに滞在し、創薬系の会社を訪問。はじめにCascadian Therapeuticsというがん領域でPhase3のパイプラインを持っており規模として60人程度の会社。Cascadianは既にPhase3を終えて上市承認申請の段階に差し掛かっており上市に向けた営業機能の拡張をしているため会社的には非常に忙しいタイミングにも関わらず、CEOのScott Mayersが卒業以降疎遠になってしまっていたChicago communityともう一度繋がりたいという強い思いを持って歓迎してくれました。(シアトルでの他の会社への訪問もScott自らがコーディネーションをして訪問先に話をつけてくれたり、またCasacadianを訪問した際にはManagement teamがほぼ全員揃って我々と2時間程度時間を使ってくれるという歓迎ぶり)CascadianのパイプラインはHER2というバイオマーカーが発現している乳がんのうち脳転移が疑われる乳がん(brain metastatic HER2 positive Brest cancer)を対象としており、既に上市されている抗癌剤とのコンビネーションで用いるという方法での上市を狙っています。がん領域は大企業も含めて新薬開発の競争が非常にシビアなので、ターゲットの適応症を細かく設定して承認を取りにいくという流れの一例ですね。

また、同じくがん領域での開発をしていおり免疫治療のリーディングカンパニーであるJuno Therapeuticsを訪問。Junoは2017年に新しい自社ビルを立てて入居したばかりで、研究環境としても非常によく、ビルの中にもジムがあったり、オープンスペースが豊富で、研究者たちが活き活きしていたのが非常に印象的でした。またJunoと関わりがある他の癌領域のスタートアップやVCもミーティングに参加してくれたため、非常に活気がある訪問になりました。シアトルで近い分野で事業を行っている会社がエコシステムになっており、常に意見交換したり、技術提携も積極的に行っているようです。実際、Junoが使っているCAR-T技術では患者から取り出した免疫細胞を加工して機能拡張した後に体内に戻すのですが、細胞を加工する段階で遺伝子編集や抗原タンパク質の発現など複雑かつ多種の編集過程が必要であり、他社と積極的にコラボレーションし技術を積極的に取り入れているとのことでした。

次の日は西海岸に移り、Intuitive Surgicalを訪問。IntuitiveはDa Vinciと呼ばれる複数の手術アームがついた手術支援ロボットを開発している会社で、Da Vinciは世界各国の医療現場で既に使われています。特に腹腔鏡手術でも届きにくい内部の手術に用いられているそう。デモ機を実際に触らせてもらいロボットを動かすことができたのですが、アームの先についているカメラを通してアームの先の映像を3Dで見ることができ、かつ、非常に直感的な操作でロボットを操作できました。説明してくれたBooth卒業生からは開発段階の苦労(開発当初は外科手術で行う全ての機能をアームに搭載して自動化したものの、ユーザーである外科からのフィードバックを通して、成否を分けるステープリング機能を手動にしたなど)裏話も聞けました。

Da VInci

Da VInci

Da Vinci demo

Da Vinci demo

また、西海岸ではGenentechを訪問することができました。GenentechはSouth San Franciscoというバイオテック企業がクラスターになっているエリア(23andMeAmgenもあります)に巨大な敷地を持っており、敷地内には大きな自社ビルが10以上あり大学のキャンパスの様にになっています。今回のTrekでは我々はBiologicsの製造施設を見学。巨大な細胞の培養タンクがずらっと並んだ様や、抗体の製造から精製のプロセスが自動化された系として繋がっている様はまさに圧巻。小規模の製造ラインを用いて、製造や精製の効率を上げるための研究も行われていました。

他にもヘルスケアVC、メディカルデバイス会社や放射線照射機製造会社など複数の異なる領域のリーディング企業を訪問することができ、ヘルスケアのイノベーションを自分達の目で見ることができる有意義な訪問になりました。