(Class of 2012の生徒による寄稿)

交換留学の概要

Boothでの授業の質や生活の充実度は申し分ないものです。ただし、米国以外で生活をして違うカルチャーに触れる事、Booth以外でのネットワークを広げること、冬のシカゴから逃げ出すこと、も同様に非常に重要な学びや価値があるもので、Boothでは二年目に活用出来る交換留学制度があります。

交換留学が可能な国下記で、基本的には各国内での人気校(巷のランキングで上位だったりする学校)がパートナー校となっています。例えば、UKならばLBS、SpainならばIE、IESE、ESADEが留学先候補となっています。

Australia, Austria, Belgium, Brazil, Chile, China, France, Germany, India, Israel, Italy, Japan, Mexico, Netherlands, Singapore, South Africa, South Korea, Spain, Sweden, Switzerland, United Kingdom

また、競争が厳しいというわけでもなく、毎期30-40人規模で生徒を海外に送り出しているため、希望すればかなり高い確率で交換留学する事は可能です(もちろんLBSとか人気校はそれなりに倍率は高いですが)。また、航空券や現地での生活費など資金面でのサポートが必要な場合は、ローンの増額等で対応してくれます。

Boothの授業が取れないのは非常に大きな機会損失なのですが、留学先のプログラムも充実している事が多く、フランスに行く友人は来期、Casino Management, Luxury Brand Management, French language class・・・と、Boothには無いジャンルで授業を取る様です。

欧州MBA(の多く)と米国MBAでは、インターナショナル比率とその意味合い(※)が違ったり、一年制と二年制との違いがあったりと、MBA出願を考えている方と共有出来る事が出てくると思いますので、そのへんは交換留学後にでもアップします。

※米国MBAでのインターナショナル比率は30-40%はあるが、その殆どは国籍は海外でも米国内で教育を受けた、仕事をしていた人等であり、米国内での経験のない学生はかなりマイノリティ。

Boothと留学先の比較

<Boothのここが良い>
・授業の選択肢と質:留学先は1年制のまだコアカリキュラムの時期で、選択科目が開講されていないため私はCorporate Financeと組織論等、基礎科目を取っています。サンプル数が少なく、Boothにはコアカリキュラムというものが無いので、比較するのは難しいのですが、あえて乱暴に主観的な感想を言うと・・・

やっぱり、ブースの教授・授業内容の質は素晴らしい!!同じCorporate Finance系の授業にしても、教えるコンテンツとスピードが全く違う気がします。交換先はコアカリキュラム中だからか、皆出来なくて当然だよね、という生暖かい共通認識を前提に基礎を時間をかけて学んでいます。また、宿題を課さずに授業中に1時間割いて、グループで非常に簡単な問題を解いたりと講義の進め方も非効率的な場面があります。

他のとっている授業もブースで取る授業とは満足度が全く違い、少し不完全燃焼感があります。。。留学先も欧州において評価の高い学校ですので、学校のサイズによる影響なのか、単純に私の教授運が悪かっただけなのかは分かりませんが、B-Schoolならどこでも学ぶ内容は似た様なものという認識は間違っているのかも、と思いました。

・学生グループの活動が活発:これは学生数から容易に想像できますが、やはり1000人以上の学生が在籍するブースと比べると、留学先は学生グループの数や活動内容は限定的になっています。学生グループはリーダーシップを取る機会を得る重要な場、というのもありますが、学生グループが企画するようなゲストスピーチや勉強会の様なイベントが減ってしまっている事は案外インパクトがありそうです。

<留学先のここが良い>
・少人数、インターナショナル:欧州のMBAプログラムでは多いですが、少人数で且つインターナショナル率が高いという環境(私の留学先は100人程度、インターナショナル率80%)は思った以上に満足度が高いです。100人程度なので、既に皆クラスメートほぼ全員の顔と名前を覚えているという状況であり、交換留学生(私)がクラスに紛れ込むとすぐに認識されます。全く話した事が無いのに、何故か私の名前を覚えているという事も多発・・・知り合いのいない地に行く側としては非常に有りがたい状況でした。

また、ブースの様に人数が多いと、地域・国、人種別でグループが出来やすいのですが、その様な状況も軽減されている様に思います(小規模の組織においては、各カテゴリーがコミュニティを形成する程の規模が無いので。アジア系は5人くらいしかいませんし)。多様性を重視するB-schoolにおいては理想的な状態だと思います。大規模な学校においても、各個人が意識をしてグループの枠を超えればすむのですが、グループは無いに越したことは無いので。