Class of 2021 Lab Course体験談(後編:Consulting Lab)

皆さん、こんにちは。Class of 2021のT.Kです。

このエントリーでは、前編と後編に分け、Class of 2021の中でLab Courseを受講している2名に、実際にどんな授業なのかを話してもらいました。

今回は後編のBさんです(前編のエントリーはこちらをご覧ください)。

Bさん:Consulting Lab

  • まず、どんな授業かを簡単に教えて下さい。

    7人の生徒で構成されるチームに、1つクライアントとプロジェクトがアサインされ、10週間(今学期はリモート移行準備期間のため9週間)で、実際のビジネス課題にコンサルタントとして取り組む授業です。クライアントや具体的なケースの内容は様々ですが、傾向としてはある程度大企業がクライアントとなり、ケースの内容として今学期は新商品導入戦略、M&A戦略、マーケット開拓戦略などがありました。また、1チームには2~3人のKearneyマネージャークラスがコーチとしてアサインされ、成果物のレビューや、プロジェクトの進め方のアドバイスまで幅広くサポートをしてくれます。

    ちなみに、前期までStrategy Labというクラスが開講しており、今期からConsulting Labと名前が変更になりました。ただし、大まかな内容や、コアのプロジェクト部分に変更はありません。

  • 履修したい場合はどのようなプロセスがあるのですか。

    事前にアプリケーションを提出する必要があります。内容としては、レジュメを提出するほか、なぜこのクラスに興味を持ったのかをショートエッセイの形でまとめて提出しました。また、事前に授業の内容やアプリケーションの中身についてオリエンテーションの形で説明会が開催されました(参加は任意)。ちなみに選考に通ればビッドポイントは必要ありません。

  • なぜこの授業に興味を持ったのですか。

    MBA卒業後のキャリアとして戦略コンサルティングを志望しており、この授業がサマーインターンシップ前の良い準備になりそうだと考えていたためです。また、この講義を主導している教授が、元Deanで、LEADプログラムを始めたHarry Davis教授であり、個人的にBoothに来たからにはぜひ一度Harry Davis教授の授業を履修したいと思っていました。

  • チームや関与するプロジェクトはどのようにアサインされますか。

    アプリケーションの案内と同時に、今学期のプロジェクト内容が発表され、各自アプリケーションの中で希望を出します。今学期は5つのプロジェクトの中から希望を出しました。私は第一希望のプロジェクトに決まりましたが、チームメイトによると必ずしも全員第一希望という訳ではなく、第二希望以下の人もいる様です。事前の説明では、なるべく希望は考慮するという説明がありましたが、おそらくバックグラウンド等も考慮して決められているようです。

  • 授業時間では毎週どのようなことをやっていますか。

    3時間の授業のうち、半分はチームミーティングの時間に充ててよく、実質的な講義はもう半分の1.5時間です。講義内容は週によって異なりますが、ゲストスピーカー(今期はKearneyのグローバルチェアマン)が来て講演、事前にリーディング課題が与えられてディスカッション(リーダーシップ系)、プロジェクトの進行状況に関するクラスプレゼンテーション、SDIアセスメント(他者との関わり方についての分析モジュール)と様々です。全体としては、コンサルティングについて理解を深めるのみならず。コンサルティングという題材を通じて、自身のリーダーシップや、チームセッティングにおける立ち振る舞いを深く考えることができ、非常に多くの学びがありました。

  • 授業外の準備ではどのようなことをやっていますか。

    授業外では、毎週1回セッティングするクライアントとのアップデートミーティングに向けて、各自リサーチや分析を行い、チームとして一つの報告資料(コンサルタントらしくスライドを大量に作成します)にまとめてプレゼンテーションします。その過程で、週1回程度Kearneyコーチとミーティングし、加えて週1~2回程度チームミーティングを行い、資料をまとめていきます。

    特筆すべき点として、今期はすべてリモートでの授業実施となっているため、クライアントも含めてすべてのミーティングがオンライン(Zoom)で行われました。今後スタンダードになっていくであろうリモートワーキングについて、オンラインでのミーティングの進め方、議論の膨らませ方、リモートでのプロジェクトのマネジメントについても実体験を通じて試行錯誤することになり、非常に良い勉強になりました。

    また、私はプロジェクトマネージャーのロールを希望してやらせてもらい、全般的なスケジュール管理や、各自のタスクコントロールについても担当しました。リモートという非常に特殊な状況で、どのようにプロジェクトを軌道に乗せ、どのようにチームメンバーをモチベートしていくか、という課題について、9週間かけてじっくり考え、取り組むことが出来ました。

  • 最終成果物はどのようなものですか。

    最終週にクライアントへプレゼンテーションを行います。私の場合はクライアントのVPクラスまで含めたかなり大掛かりなミーティングを、2日間に分け計3時間行いました。

  • 各自の成績はどのように評価されますか。

    プロジェクトへの全般的な貢献や最終成果物を中心に、クラスへの参加度や、学期中3回提出するReflection Paper(自身の気づきなどをまとめたレポート)などで評価がなされます。

  • 毎週のコミットメント(授業外時間)はどれくらいですか。

    週3回以上のミーティングに加えて、資料作成や、リサーチ、授業への準備を含めると毎週コンスタントに10時間程度はかかっていたと思います。

  • 他の授業との両立はどのように行っていますか?

    今学期は絶対Consulting Labを取ろうと決めていたことと、前期Strategy Labを履修した先輩からの情報等で、コミットメントが10時間程度かかることを聞いていたので、この授業以外の履修を意図的に軽めの負荷の授業にしました。また、普段だとかなりの数の会議をこなさなければいけないため、移動時間だけでもかなりの時間になりそうですが、今期はすべてリモートだったので、その分の時間は削減され、効率化されたと思います。

  • 履修してみて率直に良かった点と、チャレンジングだった点を教えて下さい。

    Labというだけあり、実際の企業に対して、実際にコンサルティングプロジェクトを遂行する経験はなかなかできるものではなく、非常に貴重だと思います。また、モチベーションの高いチームメンバーや、コーチとの交流から得られるもの、学べるものも非常に多いです。加えて、週に1回クライアントに対してプレゼンテーションをする機会があるため、きちんと役割を貰えればプレゼンテーションの良い練習にもなると思います。個人的にはHarry Davis教授からリーダーシップについて講義を受けることが出来たこと、何回かチームディスカッションに15分ほど顔を出してくれ、チェックインという形でアドバイスを貰えたことは一生の財産になると思いました。

    ただし、おそらく通常の仕事として行うコンサルティングプロジェクトと比べると、授業の一環として行っている分一定の緩さがあると思うので、既にコンサルティング経験がある人や、コンサルファーム出身の人にとっては、学びが少ないのかもしれません。

  • どのような人にこの授業をお勧めしますか。

    過去にコンサルティングプロジェクト経験がない人で、MBA後のキャリアとしてコンサルティングを目指している人には非常にお勧めです。また、Harry Davis教授が現在受け持つ数少ない授業の一つ(現在Consulting LabとLeadership Studioの2つのみ)であるため、教授の講義を受けたい人にとっては候補の一つになるでしょう。


いかがでしたでしょうか。

こちらの体験談が、少しでも皆様のイメージづくりに役立てば幸いです。