米国インターン就職活動101


こんにちは、Class of 2023のYWです。

私は留学経験もなく日系メーカー勤めの純ドメでしたが、サマーインターン就活の結果サンフランシスコのユニコーン企業にて戦略企画の仕事を得る事ができました。活動中は米国での就活の全体像がわからず右往左往していましたので、似たような境遇の方々の参考となるように概要をざっくりとまとめてみました。

なるべく網羅的に書こうとは思いますが、自分自身の経験からテック企業就活の話が中心となりますのでご容赦下さい。なお、日本企業の現地法人や国際機関などは私に知見が無いので今回は触れません。

下記がアジェンダになります。今回はこのうち、1, 2aについてご紹介いたします。

  1. 米国就活の概況と意義

  2. 米国就活の流れ

    a. オンキャンパス

    b. オフキャンパス

  3. Chicago Boothの就活サポート

    a. 大学オフィシャルのサポート

    b. Student Groupによるサポート

  4. おわりに

  5. その他メモ

1.  米国就活の概況と意義

 米国就活を検討する人が大前提として考えたいのが「なぜ米国に残るのか?」との命題です。米国就活は相当に時間投下が必要ですし、必ずしも楽なプロセスではありません。従ってこのプロセスをやり抜く為には前述の問いに自分の中で答えを持つ事が望ましいです。これは人それぞれ考え方がある所だと思いますが、以下に代表的なものを記載しておきます。

  1. 魅力的な仕事の機会が豊富少しTechに寄った話になりますが、現在も最先端の技術・サービスの多くは米国で生まれています。そういった①業界・世界の最前線で②主体的に ③MBAでの学びを生かして ④事業・サービスを作り上げていく経験は魅力的ですし、それを実現できる企業・ポジションも豊富です。日本ですと、プロフェッショナル業・ベンチャー・外資系支社等、どの選択肢もこの①〜④を兼ね揃えたポジションは限られている可能性があります

  2. ワークライフバランスが良い全業界・職種において、WLBは日本の同職種よりも良好です。例えば、米国の子持ちの家庭では朝8時・夕方5時頃に子供の送り迎えが半ば必須の為、多くの人は夕方にパッと帰宅して、家族との時間を過ごします。(もちろん、限られた時間の中で最大限アウトプットを出す厳しい世界である事は言うまでもありませんし、多忙なプロフェッショナル業では夜に仕事を再開しますが)

  3. 年収が高い直近20年で日本は米国に大きく賃金の面で水を開けられてしまいました。Post-MBA職では、投資銀行などの一部プロフェッショナル業種を除いて日米では相当の賃金格差があります。また、上記業種の場合も日本ではその後のキャリアチェンジ時に相当の年収減を見込むケースがあると聞きます。一方、BoothのEmployment Reportを見ると卒業後ベースサラリーの中央値は$155k(=2千万円)となり、テック業界では$133kです。通常、テック企業の場合ベースサラリーに$10~30kの毎年のボーナスと$~100kの入社時ボーナス(現金+株式)が付きます。(その後、多くは数年ごとに転職と昇進により$50~100k単位で昇給を繰り返します)

  4. 米国が好きまた、米国の文化・気質・気候・自然・スポーツなどが純粋に好き、という理由も十分にモチベーションの一要素になるかと思います。

2.  米国就活の流れ

米国就活は大きく分けてオンキャンパスとオフキャンパスの2つのプロセスがあります。今回はオンキャンパスのプロセスについてです。

2-a.オンキャンパス

概要

大学と企業が連携をしてファシリテートするプロセスで、応募も大学の就活システム経由で行います。昔から伝統的にMBA生を大量に採用してきたインダストリーがこのプロセスに沿っており、学生としては極端な話「流れに乗っていれば良い」一方で、時間的融通が聞かないので全体の流れに乗り遅れない事が重要です。(イベントには出席する、コーヒーチャット前に自分のストーリーや強みを明確にしておく 等)

リクルーティングのプロセスはざっくり以下の通りとなります。日本の新卒就活と大体一緒なので、あまり違和感はないと思います。


上記の活動を全体タイムラインに落とし込むと以下の通りです。年末〜年始に活動が集中した短期決戦である事が見てとれると思います。

実際に米国投資銀行業界の例を見てみますと、殆どの人が1月にインターンオファーを受領しており、やはり各社横並びで採用活動をしている事がわかります。

対象インダストリー

  • コンサルティング

  • 投資銀行

  • 伝統的な大企業(消費財等)

  • 製薬大手など


Tips

  • カッチリとしたプロセスなので、コールドコールによるネットワーキング(=コネ作り)の効果はオフキャンパスリクルーティングよりは少ないです。リクルーターの目に留まるレジュメ・カバーレターを作成する。オフィシャルイベントで顔を売るといった正攻法の活動が肝心です

  • 就活シーズンは相当に忙しくなり授業と干渉する場合もあるので、可能であれば宿題サポート等をお願いできる友人を作っておくなど事前準備をすると多少楽になります


いかがでしたでしょうか。

次回は2bについてお話させていただきます。