Coursera

今日は手短にCourseraにあるシカゴ大学の授業の紹介をしたいと思います。

Courseraは世界中の多くの大学のコースのいくつかを無償でオンライン上に提供しているサービスでシカゴ大学の授業もまだ少ないですがいくつか提供されています。
https://www.coursera.org/chicago

Boothから提供されている授業はJohn H. Cochrane 教授のAsset Pricing という授業です。
Cochrane教授は有名なAsset Pricingという教科書の著者でもあり、Boothでは情熱的な授業と生徒に対する対応が親切なことで知られています。この教授はAsset Pricingの他にもAdvanced Investmentという授業も担当していて私にとってはかなり楽しみな授業の一つです。詳しい内容についてはいづれご紹介したいと思います。

出願者の方へメッセージ

こんにちは、2年生のAです。忙しさを言い訳に、しばらくブログの期間があいてしまいました。1stラウンドで出願された皆さん、まずは出願お疲れさまでした。インタビューのインビテーションを受けられた方は、是非インタビューでも良いパフォーマンスを発揮してオファーを勝ち取っていただければと思います。2ndラウンドで出願される皆さん、年末年始まで大変だと思いますが頑張ってください!

さて、今日は出願者の皆さんにむけて、いくつか私からお役立ち?情報を発信させていただきます。

(1)Chicago Booth 説明資料

Chicago Boothの特徴をまとめた簡単な資料を作成したので、こちらで共有させていただきます。9月の説明会で説明をさせていただいた内容とほぼ同じですが、キャンパスビジットで特にご質問をいただくことが多いファイナンスの特徴的なクラス、起業関連のプログラム、Experiential Learningについて、具体的なクラス名/プログラム名を含めて記載しております。

本資料について説明をしたオンデマンドビデオ(資料には掲載していない裏話つき?)を用意していますので、ご覧になりたい方は右下の問い合わせ欄よりご連絡下さい。

Chicago Booth オンライン説明資料 2013

(2)Chicago Boothが求める人物像について

説明会でも、キャンパスビジットでも、Chicago Boothは特徴のはっきりしている学校なので、フィットを意識して/アピールして出願していただけるように必ずお願いをしています。これに関連して、先日参考になる記事がBoothの学生新聞に載っていたので共有させていただきます。

Booth Resilient in the Face of Changing Economic Landscape

これは、Boothの卒業生が厳しい経済状況の中でも引き続き卒業後にリクルーティングで良い成果を収めていることについて、その背景をキャリアサービスとアドミッションの観点から説明したものです。Boothはキャリアサービスがしっかりしていることに定評があり、一部のランキングにはこのキャリアサービスに対する満足度の高さが反映されています。

特に、出願者の方に注目していただきたいのは、記事の後半の部分です。関係する箇所を抜粋します。

Within admissions, Booth has benefited from its commitment to finding people who are a fit for the program and its culture, regardless of industry interest. Kurt Ahlm, Associate Dean of Student Recruitment and Admissions, emphasizes that this approach serves the school well throughout the business cycle. “We really just look for fit and people who understand the culture. If we find these people, they always represent a large range of industries.”

One reason Booth students in particular have fared well despite the economic shakeup is what Admissions is looking for when it comes to that fit. Booth is well known for its flexibility and self-directed programming, and students who are attracted to that tend to thrive in dynamic environments. “It has served us well that we look for people who are resilient and adaptive to change,” said Mr. Ahlm.

That success has led some peers to take a cue from the Booth program. “Wharton has changed the way they market their program, emphasizing things like flexibility,” Mr. Ahlm said, “You see a lot of programs changing themselves over time, but Booth has stayed true to its values.”

Those values – adaptability, self-determination, intellectual curiosity, leadership – mean that Booth students are prepared to take on the world at graduation, regardless of transient industry trends or economic cycles. And with an army of Career Services, Corporate Relations and Alumni Relations staff pounding the pavement on their behalf, Booth’s success in the face of economic headwinds is less surprising then it may at first appear.

出願者にBoothが求める資質はアドミッションのクライテリアのページに記載されていますが、丁寧に書かれすぎていて何が大事なのかややわかりにくくなっています。しかし、ここでアドミッションが言っている条件(適応力、自律、知的好奇心、リーダーシップ)は、焦点もしぼられておりとてもわかりやすいのではないでしょうか。私はキャンパスビジットにいらした方に、Boothの最大の特徴であるフレキシビリティに照らして自分で目的を掲げて行動できることの大切さをお話ししますが、アドミッションの発言は私の印象とも合致しています。また、Boothは自由度が高い分、協調性がありBoothコミュニティのメンバーを巻き込んで何かを実現しようとする人を求めているというお話もさせていただきますが、そのあたりはリーダーシップや適応力という言葉に込められているかもしれません。また、ここに現れていないキーワードとして、「貢献(Contribution)」も重要です。Boothは自由度た高い分、コミュニティの質を高めるために学生の自発的な貢献が必要です。それは難しいことではなく、リクルーティングのクラブで2年生がリーダーシップを発揮して1年生の面倒を見ることだったり、楽しいパーティーやイベントを主催することだったりします。アドミッションのあげているキーワードに加えて、Contributionについても、出願の際には考慮をしていただくのが良いかと思います。

多くの方がBoothに出願してくださることを、在校生一同心より願っております。

MBAの価値(1年目を振り返って)

1年生のAです。早いもので、昨年の9月にオリエンテーションプログラムが始まってから9ヶ月が経ち、シカゴでのMBA1年目も終わりに近づきつつあります。入学当初の秋学期に比べて、冬学期と春学期は時間の経過を早く感じ、ああもう終わりかという感じです(2年生によると2年目は時間の流れがさらに早く、夏休みが終わると次の9ヶ月はあっと言う間だそうです)。

さて、春学期が終わると夏休みは長期でシカゴを離れブログが書けなくなるため、今回は少し早いですが1年間を経て今私が感じているMBAの価値について書いてみたいと思います。

1. ブランドを得てとネットワークを作る
ある授業で先生が「あなたはMBAに何のために来ましたか?」と聞いた時、最初に挙手した生徒の答えは「ネットワーク!」でした(その後、先生から「授業でしょ!」とつっこみあり)。しかし、MBAはキャリアアップ(同業界内でのランクアップか転職)のためのプロフェッショナルスクールであり、学校のブランドを得ることで世界で活躍する多様な卒業生や多くのグローバル企業、プロフェッショナルファームへのリクルーティングの切符を手に入れることに大きな価値があるのは間違いありません。この記事を書いている今日も、私は数年前のBoothの卒業生でEducation Technologyの分野で起業をしたファウンダーと少人数でディスカッションをするプログラムに参加してきたところで、このような機会はMBAに在籍しているからこそ得られるものです。また、アメリカは「学校」というコミュニティを大切にするため、卒業後も世界に散って行く同級生や卒業生とのつながりができます。学校としては「いやいや授業にもの凄く価値があってあなたの人生を変えるトランスフォームなんだ」と言いたいと思いますが、おそらく特に多くのアメリカ人にとっては学校のブランドとネットワーキングこそがMBAの最大のバリューだと思います。

2. 自分のキャリアゴールを達成するためにアカデミックにストレッチする
ネットワークにMBAが大きな比重を置いていて一部の学生はリクルーティングさえうまく行けばパーティー三昧なのも確かですか(笑)、もちろん授業もMBAとして大きな価値があります。これは、2年間を使って何を達成したいか、人によると思います。

例えば、私は投資銀行出身ですが、MBAでコーポレート・ファイナンスに関する授業を一通り真面目に受ければ、投資銀行のアナリストレベルの知識を身につけて、卒業後にアソシエイトとして働く基礎体力を得ることは可能だと思います。ですので、投資銀行業界に転職したい人がトレーニングとしてMBAの授業を使う、これはひとつの活用法です。コンサルティングやマーケティングなど、他の職種についても同じことが言えるでしょう。

また、例えばヘッジファンドで働きたい場合は、Boothでは先端のファイナンス理論を徹底して体得させてくれる(とても厳しい)授業がいくつかあります。先端の教授達の弟子になり、このように、もともと自分が経験のある分野で突き抜けるためにMBAを使うことも可能だと思います(これはフレキシブルなBooth特有の側面がもしかしたらあるかもしれません)。

もう少しジェネラルに言うと、MBAの授業の価値は、一通り引き出しができること、そして様々な国籍、性格の学生の意見を追体験できることにあると思います。

戦略、オペレーション、ファイナンス、マーケティング、統計などを一通り、レポートを書き、ディスカッションして学んでいくと、実際にビジネスの現場で問題にぶつかった時に、何かしらのとっかかりが自分の中にある状態になっていると思います。とっかかりがあればそこから深めて行けるが、何も知らないと深めて行くのは難しい、そういう意味で一通りの引き出しを作ることは広く浅く学ぶことの意義と言えるでしょう。

もう一つの様々な学生の意見を追体験できること、これは忘れてはならないバリューだと思います。今学期、私は交渉の授業をとっており、授業中に学生はグループに分かれて必ず交渉のシミュレーションをするのですが、自分がしたのと同じ交渉を他のグループがどのように感じ、進めていったかを議論するのはとても勉強になります。様々な学生とともにクラブ活動などをして見えてくるのとはまた違う、ビジネスに近い文脈でクラスメイトの考え方を追体験できるのは非常に興味深く、将来様々な国籍の人と働く時に相手の考えていることを想像するヒントとして多いに役立つと思います(特に、ラテン系の人々の交渉術や対人感覚には驚かされます)。

3. 学んだことを実戦で試してみる
長くなってきたので以後は駆け足で。話を聞いたり、授業を受けたりするだでは飽き足らず、自分が関心のある分野にリスクフリーで挑戦できるのもMBAの良さでしょう。私は1年目をこの分野にはあまり使わず、2年生時に集中的に取り組む考えですが、シカゴの企業やシカゴに進出してくる企業へのコンサルティング、ベンチャーキャピタルで授業としてパートタイムインターン、New Venture Challengeでハンズオンで指導を受けながらビジネスプランコンペ、NPOやパブリックスクールへのコンサルティング、テクノロジー分野でのコンペなど、この手の機会には事欠きません。これらは学生にとってはトレーニングでもあり、受入先等と深くネットワークを張る機会でもあり、自分がその分野や仕事に興味を感じるかを試す機会でもあります。

4. ソフトスキルを鍛える、グローバルな同級生から学ぶ
今では(苦労はまだあるものの)だいぶ慣れましたが、グローバルな同級生とのコミュニケーションやディスカッションはそれ自体が本当にカルチャーショックでした。特に、ランダムウォークに参加した時、他は全員がアメリカ人の中で唯一の英語がいまいちな日本人としての苦労と言ったら、、。今でも当時トリップリーダーとして親切にしてくれた2年生のアメリカ人達には頭が上がらないわけですが、そんなことから始まってインド人、中国人、韓国人、シンガポール人、メキシコ人、イスラエル人、(標準的な日本人よりもずっと!)真面目な人、本当に適当な人など、全く書き尽くせませんが彼らとのコミュニケーションは日々勉強です。彼らと、利害関係のある仕事ではなくて、対等な学生としての立場で本音で付き合える、これは間違いなく大きな財産です。

5. 自分を見つめ直す
さて、これらすべてをひっくるめて、MBAには自分探しとしての価値が大きくあると思います。30歳のおっさんが自分探しとは笑わせる感じですが、仕事を離れて利害なく自分で選択ができる機会というのはもの凄く貴重です。自分がこれから10年20年で何を成し遂げたいか明確ならばよいですが、そうでないならば、様々なスピーカーイベントに足を運び、友人達と話をし、授業の準備をし、様々なプロジェクトにチャレンジする中で、自分が本当に関心のあること、自分に向いていることが少しずつ見えてくるのではないかと思います。社会人経験を経た上で、もう一度自分のことを見つめ、同じように進路について悩む友人と語り合う、人によってはこれがMBAの一番の意義かもしれません。(私見ですが、30代、40代でやりたいことが100%明確で、やりたいエリアで今バリバリに働けている人は、MBAに来る必要はあまりないと思います。もちろん、プロフェッショナルファームで昇進のためにMBAが必須という話なら別ですが)

まとめ
いろいろと書いてみましたが、こちらに来て実際にMBAを体験するまでは、「英語で議論ができるようになって、経営に関する知識を授業で学んで、MBA後は過去のキャリアに英語を組み合わせて日本で○○ができたらいいかな」ぐらいにしか考えていませんでした(エッセーにはもう少しカッコよく書きましたけれども)。しかし、今見返してみると、日本にいる時にMBAでやりたいと書いた内容は、MBAのリソースのほんの一部にしか触れておらず、恥ずかしいです。これから受験される方は、自分の志望校(もちろん、Boothも!)の方にしっかりとヒアリングし、これまでの自分の経験とMBAのリソースをレバレッジして、自分が実際にやっているところが目に浮かんで見えるような大きな志をエッセーに書くことをお勧めしたいと思います。また、BoothでのMBAの実際を知っていただくために、私たちはホームページとブログを作り、キャンパスビジットにも積極的に対応させていただいています。Boothを訪れる方は、ぜひ当ブログの連絡欄からご連絡下さい。シカゴでお会いするのを楽しみにしています。

それでは、皆さん良い夏をお過ごし下さい!また秋が近づいてきたらお会いしましょう。

MBAランキング 2

一年生のBです。
今回も恐縮ですがBoothの宣伝をかねてMBAランキングの評価指標についてちょっと書きたいと思います。

ランキングの指標で大きな割合を占めるのがEmployer Surveyです。私費の受験生にとってはこれが就職活動に大きく影響してくるので学校選択の判断材料としては重要です。たとえばBusiness Weekではこの指標が45%を占めています。Boothが1位になっているのもEmployer Surveyが断トツで1位であることの影響が大きいと思います。
Business WeekのEmployer Surveyでは200以上の企業のリクルーターからのSurvey内容をもとに以下のような項目について調査をしています。
– which schools the company actively recruits from
– how many MBAs the company hired in the previous two years
– perceived quality of graduates
– the company’s experience with MBAs past and present
– etc.

Boothにいるとこれらの項目でなぜBoothが強いのかが良く分ります。

まず学校に来るリクルーターの数が驚くほど多いです。1年を通して数多くのリクルーターが学校に出入りして学生のリクルーティングを積極的にしています。特に秋から春にかけての期間はほぼ毎日のようにLunch and Learn, Breakfast and Learn, Corporate DinnerやCorporate Discussionと称して各業種の企業説明会兼、選考会があります。又、多くの企業が学校のCareer ServiceのResume Serviceを使って直接学生にコンタクトして面接の予約をします。ちなみにリクルーターの多くはBoothの卒業生です。

また多くの企業はBooth採用枠を作って、毎年ある程度の数の学生をBoothから採用することが多いようです。BoothからはConsulting, Investment Banking, Technology, Investment Management, Private Equity などの業界に毎年ほぼ決まった割合の学生が就職します。

リクルーターからのBooth卒業生に対する評価も高いです。特にアメリカの大企業ではかなりの割合でBoothの卒業生がなんらかのTop Positionについています。Boothの”Discipline Based”の教育を受けた卒業生はどの組織に入っても高いレベルで合理的、定量的な仕事ができるため多くの企業で大きく貢献しているケースが多いです。
ちなみにBoothにいると各大企業の重役職やC-Level(CEO, CFO, 等)についた卒業生がふらっとキャンパスに来ることが良くあります。Boothの卒業生は愛校心が強い人が多くネットワークも積極的に行っています。そのネットワークの強さが学生の就職や卒業生の企業での活躍にも貢献していて良い相乗効果が生まれているようです。

またまた乱文になりましたが、少しでも参考になれば幸いです。

MBAランキング

一年生のBです。
今回はBoothの宣伝も兼ねてMBAランキングについて簡単に書きたいと思います。
あくまでブログ用の記事なので乱文になっていますが、少しでも参考になれば嬉しいです。

ちなみに以下が現在のBoothのランキング順位です。

Business Week 1位
The Economist 1位
Forbes 3位
U.S. News 4位
Financial Times 6位

上から分るようにMBAランキングは評価指標によって学校の順位が変わってきます。

例えばBusiness Weekの主な評価指標は以下のようになっています。
Student Survey Rank
Employer Survey Rank
Intellectual Capital Rank
Career Services
Teaching Quality
Critical Thinking
Leadership Skills
Caliber of Classmates

これらの指標は学生とリクルーターのサーベイ、また独自の調査 (教授の論文の数、雑誌に取り上げられた回数など) の結果に基づいて数値化されています。

この他にも以下のような指標がMBAランキングに使われていることがあります。
Student Diversity
Increase Salary
Breadth of Alumni Network
ROI 5 years out from MBA
Surveys of Deans and MBA Directors
Average GMAT Scores
Percentage of International Students

これらのランキングを利用する際に注意すべき点をいくつか挙げます。
1) これらの指標はランキングを作る組織の独断によって選ばれている。
2) 数値化が容易なデータしか使われていない。
3) 各社の調査データは監査されていない。

このような事実を踏まえて受験生の皆さんにはランキングを見る際
どの指標がどの割合で使われているのかを理解して自分の目標に一番Fitする
学校を選んでほしいものです。

それぞれの指標を分析してなぜBoothが全てのランキングで1位または上位に位置するのかも
書きたかったのですが、時間がなかったのでまた今度にしますね。