Class of 2021 Lab Course体験談(前編:Lab in Developing New Products and Services)
皆さん、こんにちは。Class of 2021のT.Kです。
今回は、Boothの授業の中でも特徴的、かつ受験者の皆様の関心も高い、Lab Courseについてご紹介できればと思います。
そもそもLab Courseとは、いわゆるHands-On Learningに位置づけられる授業で、今まで学んできたことが実際のビジネスにどう適用できるのか、実際にプロジェクトを遂行したり、インターンをしたりしながら学ぶ、体験型の授業になります。Boothには常時数多くのLab Courseが開講しており、また非常にフレキシブルなカリキュラムと相まって、1年目のうちから興味のあるLab Courseにはどんどん参加することが出来ます。
このエントリーでは、前編と後編に分け、Class of 2021の中でLab Courseを受講している2名に、実際にどんな授業なのかを話してもらいました。
Aさん:Lab in Developing New Products and Services
まず、どんな授業かを簡単に教えて下さい。
デザインシンキングのコンセプトを学び、実企業の新商品考案プロジェクトにおいて実践する授業です。プロジェクトの核となる顧客ニーズの把握のため、「User testing」というマーケティングツールを使います。本来有料サービスですが、プロジェクトを持ち込んでいる企業が負担してくれます。授業を通じて、新しい商品やサービスを生み出す”型”を学ぶことが出来ます。
履修したい場合はどのようなプロセスがあるのですか。
アプリケーションを出す必要があります。志望動機や自分が携わりたいプロジェクトなどを記入しました。授業が始まる1か月程前にアプリケーションが開く旨のメールを受取り、授業開始の約1週間前に合否の連絡があったと思います。
なぜこの授業に興味を持ったのですか。
デザインシンキングを用いた新商品・サービス開発のプロセスを経験してみたかったからです。実際に授業を受け、マーケティングソフトを活用しつつ、以下のようなデザインシンキングに関する工程を全て経験することができた点、とても満足しています。
1.自分達で考えた基準によりフィルタリングした人たちをインタビューし、潜在的なニーズを把握
2.グループで多くのアイデアをだし、自分達で設けた基準により全アイデアを採点する
3.プロトタイプを作る
4.見込み客にプロトタイプを試してもらい、フィードバックを得る
5.商品を改善する
チームや関与するプロジェクトはどのようにアサインされますか。
アプリケーションの際に第三希望まで伝え、受講者の希望を踏まえて教授がアサインしているようです。私は幸いにも第一希望のプロジェクトに入ることができました。
授業時間では毎週どのようなことをやっていますか。
デザインシンキングに関する教授によるレクチャー、ゲストスピーカー、グループワークで学んだコンセプトの実践と、幅広くインプットを中心に学びました。
授業外の準備ではどのようなことをやっていますか。
保険業界に関するプロジェクトに携わっているため、米国の保険市場に関するセカンダリーリサーチ、プライマリーリサーチを主に実施しました。具体的には、セカンダリーとしては、IBISのマーケットリサーチの読み込み、大手保険会社の10Kの読み込み、プライマリーとしては、インシュアテック企業に努めるブース卒業生へのインタビューなどを行いました。
最終成果物はどのようなものですか。
顧客へのプレゼンテーションが最終成果物となります。
各自の成績はどのように評価されますか。
成績については、学期中に提出する3つのレポート(チーム毎に提出)が90%、授業参加が10%で評価されるようです。チームメイト同士が相互に評価することを求められるのですが、それが個人としての成績の調整要素になるようです。
毎週のコミットメント(授業外時間)はどれくらいですか。
プロジェクトとチームメンバーのコミットメントに大きくよると思います。私は、3~10時間くらいでした。特にインタビュー準備(対象者の選定基準を作り、インタビューの質問項目を準備する)のときは忙しかったです。また、毎週授業時間外で約30分のチームミーティングを行っていました。
他の授業との両立はどのように行っていますか?
今学期受講する授業数を、この授業も含めて3つにしました。ただし、私のグループのプロジェクトに対するコミットメントはWeek 5あたりからぐっと下がったため、それ以降個人的な負荷は大いに軽くなりました笑。
履修してみて率直に良かった点と、チャレンジングだった点を教えて下さい。
良かった点は、授業を通じてデザインシンキングのコンセプトを学び、実践することができたことです。対象となる人たちを観察し、潜在的にニーズを発見する手法を学ぶことができたこと、その後プロトタイプを直ぐに見込み客に当てはめてテストすることなど、学びは多かったと思います。
一方、プロジェクトの選定については不確定要素も多く、ハンドリングが難しかったです。参加している企業が解決したい問題とこの授業の流れ(使用するプラットフォームや求められる課題の内容)に少しギャップがあり、授業内で解決が難しい課題だと認識した私達のチームは、プロジェクトに対するモチベーションの維持にも苦労しました。企業側と最初から腹を割った話ができていれば、もう少しやりようはあったのではとの反省もあります。
どのような人にこの授業をお勧めしますか。
革新的なサービスや商品を作りたいと考えている方。新商品考案に向けた再現可能なプロセスを学ぶので、そのような方にとっては特にテイクアウェイは大きいと思います。
いかがでしたでしょうか。
後編では、Consulting Labを履修しているBさんに話をお聞きしました。こちらもぜひ併せてご覧ください。