授業履修を振り返って

東日本大地震によって被災された皆様へ、Chicago Booth日本人学生一同、謹んでお見舞い申しあげます。
非常に微力ではありますが、Chicagoより、一日も早い復旧を心よりお祈り申しあげます。今回このようなタイミングでどのようなトピックをポストすべきか迷いましたが、やはりこのブログの目的が「受験生の方に少しでもBoothの魅力、実態を知って頂く」というものなので、Boothの授業履修について少し書いてみたいと思います。

我々2年生にとって、早くも来学期はBoothでの最後の学期になります。既に履修科目が概ね決まっているので、この2年間での履修状況を以下のとおりまとめてみました。ちなみにBoothでは2年間で20科目を履修する必要があり、これには3科目の必修と、7つの準必修領域(7つの領域から最低6科目を履修する必要あり)が含まれます。

・Management系 5科目
(内、Hard Skill- Strategy 3科目)
(内、Soft Skill- Leadership等 2科目)
・Corporate Finance/Investment系 4科目
・Marketing系 3科目
・Accounting系 3科目
・Economics系 3科目
・その他(Operation、Statistics) 2科目
合計 20科目

私はBoothに来る前、主にM&Aや投資管理の業務についていましたが、MBA後のキャリア目標として事業会社経営を念頭においていたため、Financeのみならず、いかに自分の関心領域をdiversifyさせ、会社運営の全体像を掴めるかどうか、という課題を持って臨みました。その観点で上を見ると、よく言えば戦略やMarketing、経済学も含め、バランスよく学んだ、悪く言えば総花的に広く浅く履修した、という感じでしょうか。特徴としては「Managing 〇〇」、「Managirial △△」という科目が5科目もあり、MBA前に考えていた方向性とまあ大きな乖離はなく来たのかなと。

一方で、Finance系で4科目、Accountingを含めると7科目履修したのは想定外でした。やはりBoothではこの領域の授業があまりにも充実しており、必修や準必修のみに留めるつもりが、IB出身で、元石油会社CEOという教授が教える「Cases in Financial Management」や、Boothが現在、最も力を入れているアントレ系の「Entrepreneurial Finance & Private Equity」の履修を決めたりと、当初の目標とは異なって自分のバックグランドと近い分野で深堀したものもありました。

Boothでは、必修科目も含めて自分の持ち点を採りたい授業にbidして競り落とす、というシステムになっています。持ち点が限られること、そして人気教授のクラスは必要ポイントが急騰することから、ここでもどのようなStrategyで臨むか決める必要があります。タイプとしては主に、①超人気教授(アントレのKaplanやMacro経済のHurst等)にトライするため、その他の科目にはできるだけポイント節約という生徒と、②満遍なく質の高い教授のクラスにbidする、というタイプに分かれます。

私は②のタイプで、だいたいの基礎科目でできるだけNo. 1と評価されている教授の授業に多くのポイントをbidし、自分の関心を高めた上でその後の応用科目に臨む、というStrategyをとったのですが、個人的にこれはうまくいったと思っています。私のような経営学、経済学の初学者にとっては、導入時点でいい教授に恵まれることのインパクトは大きく、その後のmotivationに大きな影響がありました。特にMarketing、Investment、Strategyの3科目については、分厚い教科書を何冊も読む以上の学びがあったと確信しています。

長くなりましたが、私にとってこれが最善の授業履修だったかというと、正直全く分かりません。MBAで学習したことを生かすも殺すも卒業後のキャリアやperformance次第であり、また、Student Groupの代表をやることで得られた経験や他の学生とのNetworkは、おそらく授業で学んだこと以上に貴重な財産になると思っています。正解はないんだろうなと。あと残り3ヶ月、悔いのない学生生活を送ることができれば、おそらくどの科目を履修したとか、成績がどうだったとかは全く関係なく、MBAにきてよかったと思えるんだろうなと期待しています。(KA/2年生)