GBC (Graduate Business Council) Board Member Election
1年生のざきやまです。
今回はGBC (Graduate Business Council) Board Member Electionについて書きます。
まず、GBCというのはいわゆるChicago Boothの生徒会です。
1年生は、入学時に各60人ずつのコホートと呼ばれる10クラスに分かれるのですが、各コホートからPresidentとRepresentativeという学級委員長/副委員長を選挙で選出し、その各コホート2人×1学年10コホート×2学年=40名がGBCのコミッティメンバーとなります。
GBCの主な役割としては、Chicago Boothの各Clubやイベントへの予算の割り当て、各種イベントの企画・実行(Random Walk、LPF、Winter Formal、Kelloggやシカゴ大学内他Schoolとの共同イベント、International系イベント等は全てGBCの主催です)、DeanやAdmissionとの定期的な意見交換、等を行います。
Booth生間の絆の強化のみならずシカゴ大学内の他のSchoolとの関係を強めたり、学生生活を有意義なのものにしたり、教授との交流イベントを増やしたり、とMBAプログラムの運営側の立場から様々な提案・実施を行い、色んな仕掛けをしていく立場となります。従って、いわゆるMBAの利用者側からは見えない裏側事情が見えてきたりと、なかなか興味深いです。因みに私はコホートのPresidentとして2017年10月よりGBCのコミッティメンバーとなっております。
GBC Board Member Electionというのは、GBC全体を取り纏めるBoard Memberを決める選挙です。尚、この選挙はスレートと呼ばれるチームで立候補する形式になっています。スレートは最大6人迄で、スレートメンバーは必ずしもGBCコミッティメンバーでなくても構いません(但し、当然コミッティメンバーがいた方が望ましいです)。選挙公示がされた後、約3日間の選挙戦を経て、オンライン投票という形になります。
選挙告知は1月20日なのですが、2017年年末位から候補者達が水面下で動き始めます。この頃から私も数人に出馬を打診され、マイケルとマナリという米国人と、フアンというコロンビア人と4人でスレートを構築し始めました。最終的には写真の6名で立候補したんですが、米国でのDiversityの重要性には驚かされました。まず男女3:3という比率は絶対、人種の多様化も必須、その上で投票をお願いする友人グループが可能な限り重複しない様に工夫してスレートメンバーを決定しました。投票権のある2年生と仲の良い人やLGBT(レズビアンやゲイの同級生)に打診したこともありました。
スレートを組むと、次は選挙に向けてのマニフェスト作り。今のBoothの問題点、理想のBooth像、それを実現する為の現実的な施策、を何度も議論しました。各メンバーの役職も決め、ポスター作成、ビラ作成、選挙期間中のコストアロケーション等も決め、選挙公示に向け準備を進めました。この頃から他の立候補スレートの噂も広がり、我々を含めて3スレートが立候補する事が分かっていました。立候補するスレートが出揃ったら、スレート関係なく皆で飲みに行って、一緒に選挙戦を盛り上げようと誓いました。
いよいよ、選挙公示の日、ミーティングに集まったのは2スレートでした。12月〜1月というのはリクルーティングのピーク、従って1スレートは立候補準備が間に合わなかったのでキャンセルしたとの事。我々も忙しいスケジュールの中睡眠時間を削って準備していました。選挙戦が始まると、両スレート共キャンパス内にテーブルを置き、そこにコーヒーやドーナツを置いてビラを配り、自分たちの夢を語ります。ライバルスレートはなんとマッサージ師を雇って無料マッサージを提供していました!(贈賄にならないのか不明です)。彼らはメンバーも強力で、各方面でリーダーシップポジションを取りつつポピュラーなメンバーを揃えてきており、なかなかの強敵です。ここで面白かったのが、選挙戦中両スレートが非常に良好な関係だったということです。日本の選挙戦やドナルドトランプの様なネガティブキャンペーンは一切なく、学生へアピールする際も「我々、両方ともBoothを良くしたいという想いは一緒だから!」という言い方をするんです。そして、隣のテーブルでキャンペーンしていても常に仲良く相手のドーナツ食べたり、ハグして笑顔で話して盛り上がっていました。相手を否定するのではなく、どちらのスレートも同じ想いだと明言し、相手の良い所を認めた上で、自分達のプラットフォームで出来る事、熱意を伝えるという選挙戦に、「必勝!」と殺気立っていた私は肩透かしをくらった気分でした。
結果は、あと一歩及ばなかったものの、極めて僅差の戦いに敗れてしました。しかしBoard Memberではないものの、引き続きGBCメンバーとして彼らと一緒にBoothを良くしていく思いは同じです。また、勝ったスレートから「君たちの想いも可能な限り実現させたいから、今度共有する場を作ろう」と提案されています。これも選挙戦中は敵であったとしても、結局Boothの同じ仲間としてのサポーティブなコラボレーティブカルチャーを表わしてるかと思います。